「アカペラ」とは、楽器を使わず人間の声だけで演奏することです。アカペラと言われると、主に5~6人が並んで歌うイメージや、讃美歌のようなイメージが強い人も多いのではないでしょうか。
アカペラは、イタリア語で「礼拝堂風」を意味する「ア・カッペーラ(a cappella)」が元になっていると言われています。その名の通り教会内で歌われる合唱音楽のことを指し、人の声が楽器としてみなされました。
結婚式などで演出として歌われることがあるのも、そうした歴史に関係しているのかもしれません。
アカペラの魅力と言えば、高音・低音などのパートが重なり合うことから生まれる「ハーモニー」でしょう。
これは1人では決して生み出すことのできないものです。一見簡単にこなしている様にも見えがちですが、その陰にはメンバー全員による練習や、個々の絶え間ない努力が隠れています。
メンバー各々の個性が、他のメンバーの個性をさらに高め一体となっていき、アカペラならではの抜群のグルーヴ感、表情、躍動感、音楽を心の底から楽しみお互いにそれを共有しあっている様は、聞く人の心を惹きつけ感動を与えてくれます。初めて生で見る人の中には、感動のあまりに涙を流す人も少なくはありません。
これから2人で人生のハーモニーを奏でる新郎新婦にはまさにピッタリなのではないでしょうか。
「ボイスパーカッション」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。人の声は実に多様で、練習次第で様々な音を作り出すことが可能です。そのように、人の声で楽器の音を模倣することをボイスパーカッションと言います。
聴覚だけでなく、歌う人を見ることで視覚も楽しませることができるのもアカペラの魅力の1つだと言えるでしょう。ボイスパーカッションに関しては、グループメンバーと奏でるハーモニー以外の一環として、ソロで出演する事もありますので、必ず場を盛り上げることができるはずです。まだ聞いたことがない方は必見です。
アカペラは大勢で歌う合唱と違って、基本的に各パートの担当者は1人しかいません。そのため、メンバー間のコミュニケーションの構築が重要になります。
歌い手の視点になりますが、そうやって試行錯誤しながら1つの曲を作り上げるという過程そのものも、アカペラの魅力なのです。
アカペラに楽器は必要ありません。自分の声を楽器として使用するため、実際に楽器を購入する必要がなく、金銭的な面では挑戦しやすい音楽であると言えるでしょう。
垣根が高すぎないことも、アカペラの魅力だと言えます。